カナダの大学と日本の大学、どっちが自分に合う?4つの視点で徹底比較!

2025.05.18

今回のブログではカナダの大学に進学した現役留学生から見た日本の大学とカナダの大学のさまざまな違いについて【受験】【授業】【単位】【就活】に分けて紹介します。
これからカナダの現地の大学に進学を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

 

1.【受験】入試制度の違い

大学進学を考える時、日本とカナダでは入試制度における受験に必要なものや評価の方法が根本的に異なります。

ここでは、両国の入試スタイルの違いと、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

日本の大学は「一発勝負型」の入試が主流

まず日本の大学入試では筆記試験の点数が合否を左右する一発勝負型の一般選抜が主流です。

日本の大学入試では年に一度1月から3月にかけて共通テストや二次試験、個別試験といったさまざまな試験を自分の志望する大学や学部の要件に合わせて受験します。

この時期が人生を左右する勝負の時期となります。そのためこの特定の短期間で結果を出す必要があり、日頃の努力よりも“当日の点数”が重視される傾向が強いです。

カナダの大学は「総合評価型」で日々の努力の結晶

一方、カナダの大学では、学力だけでなく人間性や将来性までを含めて総合的に評価されます。つまり “あなたがどんな人か”が問われる入試スタイルが主流です。

一般的にカナダの大学入試に以下の必要な書類を提出し、合否を決めます:

  • 大学出願
  • 高校の成績証明書:GPA3.0以上が出願基準となる場合が多い
  • 最終学歴の卒業証書
  • 英語能力の証明:特に留学生に対してTOEFLやIELTSのスコアなど
  • パーソナルエッセイ:志望者の個性をアピールする小論文のようなもの
  • 標準化テストのスコア: SAT、ACT、MCAT、GMAT、GREなど

 

カナダの大学入試は、エッセイや課外活動など日頃の積み重ねが評価されるため、学力だけでは決まらず比較的入りやすいと感じられることもあります。

ただし、簡単というより、評価の基準が違うだけで、継続的な努力が求められる点は変わりません。

 

2. 【授業】授業スタイルと学び方

カナダと日本の大学には入試方法だけでなく、入学後の過ごし方、特に授業スタイルにも大きな違いがあります。

授業でのスタイルや成績の評価方法について詳しく見ていきましょう。

日本は「講義中心」で受け身型

日本の大学では大人数の学生に対して一人の教授による一方的な講義を聞くスタイルの座学が中心です。三年次以降からゼミや実習形式の授業が始まるまで「受け身の学習」が続くのが一般的です。

また、成績の評価方法として出席と期末テストの成績で評価されるケースが多く見られます。

こうしたスタイルは効果的に基礎・専門知識をインプットすることができますが、自発的に発言したり質問したりするアウトプットをする機会が制限されます。

カナダは「ディスカッション中心」で参加型

カナダの大学では、学生の意見や考えを尊重した参加型の授業が多い傾向にあります。授業ではディスカッショグループワークプレゼンテーションが日常的に組み込まれています。また、クラスは比較的少人数で行われることが多いため生徒と講師との距離感が近く、気軽に質問や意見を聞いてもらえる機会が多いです。

評価方法は、レポートや課題、試験結果だけでなく授業中の発言やプレゼン内容などが成績に反映されます。そのため、日頃からの積極的な参加姿勢が求められます。

このような環境下で学ぶことで主体的に意見する発言力やコミュニケーション能力論理的思考力といったソフトスキルを育成します。

 3.【単位】単位の取り方と進級システムの違い

日本とカナダの大学では単位取得や進級システム、卒業時期においても大いに異なる点があります。

日本は「年次制」で単位を落とすと留年のリスク

日本の大学では“学年ごと”の『年次制』という履修モデルを採用しています。

そのため、学生は各学年で定められた科目や単位数を満たさないと進級ができず“留年”してしまいます。その場合、落とした単位のためだけに1年間分の学費を支払い、卒業のタイミングが遅れます。

このように、年次ごとの区切りがはっきりしていて、集団で進級していく仕組みになっているのが特徴です。

カナダは「単位制」で自分のペース配分で卒業を目指す

 一方、カナダの大学では“学年”という括りよりも必要な“単位数”が取得できているかを重視します。

必要な単位数さえ取得してしまえば卒業することができます。そのため自分のペースで卒業の計画を立てて、想定よりも遅くも早くも卒業できます。(卒業は毎学期可能)

1st Year/2nd Yearという概念は学年というよりも初級/中級といった授業のレベル区分として用いられます。なので、2年次に相当する時期に1年(初級)の単位の取得も可能です。(上位科目は初級科目の履修が条件となることが多く、1年次に2nd (中級単位)が取れない場合もある)

このようにカナダの大学は、自分のペースで学びながら、興味のあることややりたいことにも柔軟に時間を使えるため、キャリア計画が立てやすい環境と言えます。

4. 【就活】就職活動の仕組みと準備時期

大学生にとって最後に最も大切なことは“就職活動”です。日本とカナダでは就職の時期や採用方法、採用条件などさまざまな側面において大きく異なるので、大学生活における就活に向けての行動も大きく変化します。

日本は「新卒一括採用」が主流

日本では大学3年制の終わり頃から『新卒一括採用』に向けて就職活動を始めるのが一般的です。

学年ごとにみんなで同じタイミングで就活が始まり、一度その機会を逃すと就職浪人という形で遅れを取ってしまうケースもあります。

また、日本の企業では“ポテンシャル採用(将来性を見込んでの採用)”をしているため、インターンは就活を有利にするものの必ずしも経験していなければいけないわけではありません。そして選考は、実務経験ではなく人柄や熱意、学歴などを鑑みて行われます。

カナダは「経験値とスキル」が重視

カナダでは日本のように将来成長することを見越してのポテンシャル採用ではありません。そのため新人に対するトレーニングがない場合が多く、育てる人材よりも即戦力になる人材を求める傾向が強いです。学生は大学生活のうちにインターンやボランティアに積極的に参加し実務経験を積むことに重きを置きます。

就活を開始する時期は学生の希望の業界やポジションの空き具合、学生の卒業時期によって異なるので、学年に縛られず自由に1年中応募・採用ができます。

この高い柔軟性が個人のキャリア計画に合わせた働き方を可能にしています。

まとめ

今回は『カナダの大学と日本の大学の違い』について、大学生にとって重要な4つのトピックを受験、授業、単位、就活で比較しましたが、いかがでしたか?

カナダの大学は、柔軟な学びのスタイルと実践的なキャリア形成を重視したい人にぴったりの環境です。

自由度が高い分、自主性や計画力も求められるため、自分の目標に向かって主体的に行動できる人に向いています。

進学に向けての不安や疑問があれば、ぜひお問い合わせください。あなたにぴったりの進学プランを一緒に考えていきましょう!

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