カナダ大学留学の費用はいくら?|授業料から生活費まで1年のリアルな内訳

大学留学費用

今回のブログでは海外大学進学時の最大の懸念点である“費用”についてご紹介したいと思います。カナダは治安も比較的良く教育レベルも高いためとても人気な留学先の一つですが、近年では物価高が囁かれています。そんな中で現地大学生である私や周りの留学生の体験を交えながら1年間のリアルな留学費について解説していきます。

学費だけでなく生活費やその他保険などの諸費用などを、これから留学を考える方や保護者の方にぜひ参考にしていただきたいです。

 

カナダの大学・カレッジの授業料の相場は

カナダには「University(大学)」と「College(カレッジ)」という二種類の高等教育機関があり、それぞれの学費には大きな差があります。

 

【授業料】大学(University)の授業料の目安とは?

Universityは理論的・学術的な学びや研究を重視し、学士号以上の学位取得を目指すのに適した教育機関です。留学生の場合、Universityの年間授業料は50,00064,000カナダドル560万円〜717万円程度)が相場です。

例:留学生の場合

  • ブリティッシュコロンビア大学(UBC):$49,500〜$64,000
  • サイモンフレーザー大学(SFU):$38,000〜$53,000

授業料は大学や学部によって前後する場合があります。特に有名大学や理工学部(STEM系)やビジネス学部はやや高めになる傾向にあります。

 

【授業料】カレッジ(College)の学費はどれくらい?

Collegeは実践的・職業的スキルの習得を重視し、短期間で役立つ資格やディプロマを取得することができます。そしてUniversityに比べると授業料は比較的安価です。留学生の場合、Universityの年間授業料は19,00022,400カナダドル(213万円〜251万円になります。

例:留学生の場合

  • ランガラ大学(Langara College): $19,137 ~ $21,572
  • ダグラス大学(Douglas college): $19,485 ~ $22,400

大学や学部によって前後あるものの、Universityよりおよそ4割安くなります。そのため多くのカレッジ生は1年から2年次をCollegeで過ごした後にUniversityの3から4年次に編入し学費を節約する場合も多いです。

 

生活費の内訳|家賃・食費・保険・交通費

授業料以外にも、生活費は大きな出費のひとつです。特に物価高なカナダでは生活費は年間留学費用に大きく作用します。それではバンクーバー在住の留学生の生活費例をもとに紹介します。

 

【カナダの家賃事情】寮・ホームステイ・シェアハウスのタイプ別の費用

カナダで学生が主に利用する滞在先には大きく分けて3つあります。それが学生寮・ホームステイ・シェアハウスです。日本の大学生だと、アパートに一人暮らしをする場合が多いですが、バンクーバーやトロントなど都市部は家賃がかなり高めなためこの三つの滞在方法が主流になっています。

それぞれの費用や含まれているものなどをみていきましょう。

 

カナダ大学の学生寮|費用と生活環境とは?

学生寮とは、学校が提供する学生専用の宿泊施設で、キャンパス内外にあり通学に便利な環境が整っています。

食堂で食事が提供され、シャワーやトイレは学生と共有されます。食事は提供され個人の部屋以外の共有スペースなどは清掃員による清掃が行われるため学業生活に集中することができます。また国際色豊かな学生たちと共同生活を通して交流する機会が得やすいです。

家賃平均月 1,1001,600カナダドル(食費・水道光熱費・その他サービス料込み)

学生寮では様々なサービスが提供されるため費用が高めになる傾向にあります。

 

カナダのホームステイ|費用と生活の特徴

ホームステイとは、現地の一般家庭に滞在しながら生活や文化を体験できる滞在方法です。

多くの場合、ホストによって食事が提供されるため家賃やWiFi・水道費・光熱費などに加えて食費が含まれています。(ホストによって変動する場合があります)

家賃平均月900〜1,300 カナダドル(食費・WiFi・水道費・光熱費等込みの場合が主流)

食事が提供されるため、それ以外の軽食や友達との外食などは自腹で払わなければならないため注意が必要です。

 

カナダのシェアハウス|メリットと契約時の注意点

シェアハウスは、複数の学生が一つの住居を共同で借りて生活するスタイルで、カナダでは費用を抑えたい学生にとって主流の滞在方法です。

シェアハウスではキッチンやトイレ風呂などを複数人のシェアハウスメイトと共有し協力しながら共同生活を送ります。家賃は立地やシェア人数などによって大きく変動するため自分の条件と予算に合った物件を探すことができます。

 

ただし、エージェントや学校によって提供される寮やホームステイとは異なり自分自身で物件を内見・契約するため詐欺などのリスクもあります。

家賃平均月600〜1,000カナダドル(水道光熱費・WiFi込みの場合が主流ですがオーナーによって変動あり)

家の条件はそれぞれのオーナーによって異なるため内見時に家賃に何が含まれているか確認する必要があります!

 

また、家賃とは別に入居時に“デポジット(deposit“という日本でいう敷金のようなものが必要となる場合があります。これは部屋に破損や損傷が起きた際の補填用の費用です。退去時に何も問題がなければ返却されます。相場は0.5〜1ヶ月分の家賃なのでオーナーに確認しておきましょう。

 

【留学生の食費事情】カナダで1ヶ月にかかる食費は?

カナダでの食費は自炊をするか外食をするによって大きく異なります。カナダは多国籍国家なので、世界中の食材をスーパーで手に入れることもできますし、世界各国のレストランを楽しむこともできます。そのためどちらのスタイルでも自分の好きなものを食べることができますが、費用に大きな差異があります。

 

節約派必見!自炊生活で食費を抑えるコツ

カナダでの自炊中心の生活では、月の食費はおおよそ250〜400カナダドル(約27,000〜43,000円)ほどが目安となります。カナダでは日本の食材や調味料などを入手するのは難しくありませんが、輸入コストや為替の影響から日本の価格の約2〜4倍程度になることが多いです。そのため日本での自炊生活に比べるとコストがかかりやすく、工夫が必要になります。

安く購入できるスーパー(中華系や韓国系がおすすめ)を見つけたり、まとめ買いや現地のスーパーでも安い食材を用いたりすることで費用を抑えた自炊生活が可能です。

 

外食好きは要注意!カナダのレストラン事情とチップの習慣

カナダには様々の国の料理を楽しめるレストランが数多く、それらを楽しむのもバンクーバーの醍醐味と言えるでしょう。しかし、外食を中心とした生活では、月に500カナダドル(約54,000円)以上かかることが一般的です。

アメリカ同様カナダにもチップ文化があるため、メニュー価格+税金(5%~13%)+チップ(15%~25%)かかる場合が多いです。一人1食$20~$45ほどになります。

 

日本では馴染みのないチップ文化ですが、カナダではサービスに対して「感謝の気持ち」として支払うことが習慣となっています。チップを支払わないことはマナー違反と受け取られる場合があるため、サービスに不満がなければ支払うのが一般的です。

 

【留学生のその他諸経費】生活費や学費以外に必要な費用は?

留学生がバンクーバーに長期で生活する上で必要なものは学費や食費だけでなく、交通費と保険料金です。

 

バンクーバーの通学交通費|定期券・U-Passの仕組み

バンクーバーにはTransLinkという交通機関があり、バス、スカイトレイン(地下鉄)、シーバスといった様々なタイプの交通サービスを提供しています。そして、それらを利用する上でCompass Cardという交通系ICカードに料金または定期をチャージする必要があります。料金はゾーン制で決まっているので、自分の出発地から通う学校や職場までのゾーンを確認しましょう。

 

定期券もあるのでそれらを購入することで、お得に利用することができます。

 

Monthly Passes(1ヶ月定期)の場合 ※2025年6月時点

1-Zone 2-Zone 3-Zone
料金 $107.30 $143.50 $193.80

 

Translink Fare Zone Map

 

大学生の場合、U-Pass(Universal Transit Pass)という指定の大学やカレッジに通う学生向けの定額交通パス制度があります。対象学生は月$44で公共交通機関が乗り放題になります。

しかしU-Pass対象者には指定の公立大学・カレッジのフルタイム学生であることや学校側とTransLinkがU-Pass契約を結んでいることが条件となるため自分の大学が対象か確認しましょう

 

留学生向けMSP保険|月額費用とカバー内容

次に、BC(ブリティッシュコロンビア)州で留学する人にとって必要不可欠な健康保険制度“MSP”についてご紹介します。このMSPとはBC州政府によって提供される公的医療保険制度で、BC州に6ヶ月以上滞在するすべての住民(留学生を含む)が加入対象となります。

 

カナダ市民や永住権所持している方は無料ですが、ビザで一時滞在している留学生(ワーホリ、学生ビザや就労ビザなどの一時滞在者)は月75 CAD支払う必要があります。この保険に加入することで、医師の診察、病院での治療、検査、必要な手術など基本的な医療サービスが無料で受けることができます。

 

そして、公立カレッジや大学に進学し、6ヶ月以上滞在する留学生はMSPが原則必要です。

カナダは日本と比べて医療費が高額となるケースが多く診療や検査だけで数万円かかる場合やそれ以上の処置には数十万〜数百万かかる場合があるので万が一のためにも加入することをお勧めします。

 

まとめ

今回のブログでは、現在バンクーバーで留学生活を送っている大学生の実例をもとに、1年間にかかる費用の内訳をできるだけ分かりやすくご紹介してきました。

学費はもちろん、食費や住居費、交通費、医療保険料などを含めると、年間でおよそ300万円以上の費用が必要になることがわかります。

近年は、カナダの物価上昇や為替レートの変動などにより、留学費用の見通しを立てるのが難しくなってきています。

 

そのため、「子どもが留学を希望しているが、どれくらい費用がかかるのか不安」「もっと詳しい情報を知りたい」という保護者の方やご本人がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

具体的な留学プランの立て方や費用のシミュレーションなど、安心して準備を進められるよう丁寧にサポートいたします。

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