カナダの高校「選択科目制」とは?親子留学で見えた自由な学びと進路のリアル

はじめに
こんにちは!2019年に、当時Grade9(中学3年生)の娘とGrade8(中学2年生)の息子、そして愛犬と一緒にカナダへ渡航し、親子で留学生活をスタートさせた母です。月日が経ち、カナダ生活は6年目を迎えました。今では子どもたちも大学生となり、それぞれの道を歩んでいます。
カナダの中高校(Secondary School)に通っていた娘と息子から「選択科目制」の話を聞くたびに、自由な学びの世界とその中での現実的な挑戦を深く感じさせられていました。
カナダの教育システムでは、学生が自分の興味や将来の目標に応じて授業を自由に選ぶことができるため、ビジネス、美術、演技、考古学、数学、化学、社会、法律学、調理学など、多種多様な科目が提供されています。
この制度には大きな魅力とともに、さまざまな難しさも存在しています。今回は、カナダの中高校(Secondary School)に通っていた娘と息子がそれぞれ選択した進路と共にお話しします。
カナダのSecondary Schoolとは?選択科目制の魅力とその影響
私がカナダの高校生のこれはいいなと思う所が、自分で選択した科目に取り組むことができる「選択科目制」の自由度です。娘と息子も、その自由を存分に活かしました。
例えば、運動に興味がなかったり、進路的に必要ないのであれば、Grade10からPE(体育)のクラスを取らなくてもよくなります。我が家の二人もGrade10から取っておらず、他の科目を選択しました。
息子はビジネス全般に興味を持っており、その中でも特に会計学に強い関心を持ちました。彼が最初に選んだビジネス系の授業は、広範な内容をカバーしていましたが、会計学に対する情熱と適性を見つけたことで、より専門的な分野に集中することができました。自分の強みを見つけた彼は、具体的なキャリアの目標も明確になり、大学での進学準備にも自信を持つようになりました。
一方、娘もまた、ビジネス専攻を選びましたが、彼女が見つけたのはマーケティングという分野でした。マーケティングの授業では、消費者心理や市場分析といった実践的なスキルを学ぶことができ、彼女の得意な創造力や戦略的思考を活かすことができました。クラスメートとのプロジェクトやプレゼンテーションを通じて、コミュニケーションスキルも大いに向上させることができたのです。
選択の自由とその挑戦
一方で、選択科目制には自由の代償としての挑戦もあります。
息子は、最初に選んだ会計学の授業が予想以上に難しく、特に英語での専門用語や概念に苦労したそうです。
授業の内容が高度である上に、英語力も求められるため、放課後の時間がほぼ勉強に費やされる日々が続きました。彼はこの困難を乗り越えるために、積極的に質問をし、追加のリソースを活用し、試行錯誤しながら学びました。
彼らは失敗と成功の繰り返しの中で、自分に合った勉強方法を見つけ、最終的には自分のペースで学びを深めることができました。Englishの先生と息子はとても仲が良く、ただ厳しい先生でもあった為、この先生のおかげで英会話はもちろん、苦手だったエッセイや読解力などが大きく伸びました。
娘もまた、マーケティングの授業でのプレゼンテーションやグループプロジェクトで苦戦しました。なかなか参加してくれなかったり、話し合いの中で人の意見を聞かない人がいたりで、泣きながら取り組んでいました。
そんな中でも、上手い事言って参加してもらったり、自分の意見をしっかり伝えたりして自信をつけていきました。マーケティングに関する知識を深める過程で、彼女の分析力や問題解決能力が磨かれ、難しさを乗り越えることで得られる成長も大きかったと話しています。
進路の明確化と学業の成果
選択科目制の最大の利点の一つは、高校生の段階で自分の興味や進路が明確になることです。
彼らは、各々の分野での強みを見つけたことで、大学で何を専攻するかを早期に決定することができました。このプロセスは、将来のキャリアに対するビジョンを持つための大きな助けとなり、目標が明らかになった事で、学業に対するモチベーションも高めてくれました。
彼らが選択科目を通じて学んだことは、自分の強みや弱み、興味を理解し、それに合わせて専門性を深めることの重要性です。
彼らはそれぞれの分野でトップクラスの成績を維持し続け、自分の進路に対する明確なビジョンと目標を持つことで、高い成果を上げました。
カナダの選択科目制は、学生に多くの自由を与えると同時に、自分の興味や目標に基づいて選択する責任も求められると彼らは言っています。
私はこのブログを書くにあたって初めて聞いた事も沢山ありました。そのくらい私は学校の選択クラスや成績など、ノータッチでした。レポートカード(成績表)すらだいぶ後になって見ました笑
全て彼らが自分達で責任を持ってやっていました。(ま〜ママに言ったところで。。。と思っていたのであろう笑)
その結果、上手く出来た時や出来なかった時、とった成績が思ったより良くても悪くても、なんでも教えてくれました。それらが悪かったお知らせでも、私は全く気にしませんでした。
言うてそんなに悪くないじゃんって思う位です(笑)毎日しっかり努力している事を知っているからです。
まとめ
このシステムを通じて、彼らは自分自身を深く理解し、強みを見つけることができたと思います。
自由な選択がもたらす挑戦とその中での成長は、彼らにとって非常に貴重な経験となっており、高校生のうちに将来への準備をしっかりと進めるための土台となってくれました。
カナダの教育システムが提供するこの自由度と自己発見のプロセスは、彼らの学びを豊かにし、人生の方向性を明確にするための大きな助けとなってくれたと感じています。
カナダでの高校(Secondary School)での他の体験記は、以下からぜひご覧ください。
⭐️【留学体験記】カナダの中高校生活5年間 | 息子が語る、成長と挑戦の物語
⭐️【カナダ親子留学6年目】日本のインターナショナルスクールと現地校の違い|子どもの日本語力どうなった?
また、こちらの動画では、カナダの高校を卒業した現役大学生が、選択科目の魅力とおすすめについて語ってくれているので、あわせてご覧ください。