英語スコアなしでもできるカナダの大学進学! Pathwayプログラムの魅力とは?

Pathway(パスウェイ)プログラムとは?
Pathwayプログラムとは英語力のスコアが大学直接入学基準を満たしていない留学生に対して語学コースを通して大学入学を支援する仕組みです。そのため一定のレベルの英語コースを修了することで、英語スコアの提出が免除され大学やカレッジに入学することができるという特徴があります。英語に不安がある方でも、無理なく自分のペースで進められる進学方法なので、安心して取り組むことができます。
Pathwayプログラムの2つのタイプとは?|大学附属と語学学校の違い
Pathwayプログラムは大きく分けて二種類の教育機関によって提供されており、学び方や進学先の選び方、予算に違いがあるため自分に合った選択をすることができます。
1. 大学附属の語学コース(University Pathway)
メリット
- 同じキャンパス内で学べるため、大学環境に慣れやすい
- 一定レベルに達すれば、本科コースの単位を先取りできる場合がある
- 進学後の学習負担を軽減でき、卒業期間の短縮が可能
大学附属語学学校のメリットは授業が本科のキャンパスと同じ環境で行われるため学校に慣れることができることです。さらに、一定の英語力レベルに達すると語学コースと並行して大学の専攻科目(本科)の単位を先取りできる制度がある場合があります。この仕組みにより、将来の専攻分野の学習を少しずつ進めることができるので進学後の負担軽減や卒業までの時間短縮など様々なメリットがあります。
デメリット
- 附属大学のみの進学に使用できるため、進学先の変更がしにくい
- 入学時点で中級レベルの英語力が必要な場合もある
- 初級レベルのクラスは授業数が多く授業あたりの学費が割高になりやすい
一方で、このプログラムは、基本的に附属大学への進学にしか使えないため、途中で他の大学へ変更するのが難しいというデメリットもあります。それだけでなく、語学コースの入学に必要な英語力が本科入学ほど高くはないものの、ある程度(中級レベル以上)求められる場合があります。また、費用面に関しては、大学附属の語学学校は、レベルが低いクラスほど授業数が多く、授業数あたりの学費が割高になる傾向があります。反対に授業数が少なく学費が安い上級クラスに入るには高い英語力が必要なため、初級レベルから始める場合はコストが高くなりやすい点に注意が必要です。
2. 民間の語学学校でのPathway(パスウェイ)コース
メリット
- 進学先が未定でもOK。
- 英語初心者でも始めやすい(初級レベルからスタート可能)
- プロモーション割引や長期申込割引があり
- オンライン授業対応の学校もあり
民間語学学校は先述した大学附属校とは異なり、進学先がまだ決まっていなくても、まずは英語力を伸ばしながら自分に合った大学を見つけられるのが大きなメリットです。また、入学時に求められる英語力の基準は比較的やさしく設定されているため、英語に自信がない方や初心者の方でも安心して学び始めることができます。英語力がゼロの状態からでも段階的にレベルアップできる環境が整っているのも大きな特長です。
さらに費用面においても、プロモーション割引や長期申込割引も多くあるため節約することができます。学校によってはオンライン授業が提供されるので、日本から受講することでカナダでの生活費や授業料を抑えることも可能です!
デメリット
- 授業は大学キャンパス外で実施、現地大学の環境を体験できない
- 提携校の数にバラつきがあるため、希望進学先が含まれているか事前確認が必要
一方で、民間語学学校は提携校のキャンパス内ではなく外部の場所で行われるため、現地の大学の施設や授業環境を直接体験することは語学コース修了後までできません。また、語学学校によっては提携している大学やカレッジの数に差があるため、事前に希望する進学先をいくつか候補に挙げて、それらが提携校に含まれているか確認しておく必要があります。
それぞれの特徴比較表
これまで紹介してきだ大学附属のPathwayと民間語学学校のPathwayの違いをまとめた比較表です
大学附属のPathway | 民間語学学校のPathway | |
授業場所 | 大学キャンパス内 | 語学学校の施設(キャンパス外) |
環境への慣れやすさ | 大学環境に自然と慣れる | 大学環境に慣れるのは入学後 |
単位の先取り | 一部の大学・専攻では可能 | 原則不可 |
英語力の入学基準 | 中級レベル以上が求められる場合も | 初心者レベルから受講可能 |
柔軟性(進学先の変更) | 附属大学への進学が前提 | 学びながら進学先を決めることができる |
提携校の選択肢 | 附属大学限定 | 提携大学・カレッジが複数ある(学校により異なる) |
費用面 | レベルが低いほど授業数が多いこともあり、割高になりやすい。上級クラスは安くなるが英語力が必要。 | 季節ごとの割引制度やオンライン受講で費用を抑えられる |
大学附属語学コースでの私の経験談|不安から自信へ
それぞれのPathwayプログラムには異なる特徴があり、自分に合った選択をすることが大切です。
ここからは、実際に大学附属の語学コースを受講した私の体験談を通して、具体的な学びの様子や感じたメリット・課題についてご紹介します。
University Pathwayを選んだ理由と入学当初のこと
私がPathwayプログラムを選んだのは、学びたい分野と期間が明確に決まっていて、それに合った大学にPathwayがあったからです。
英語力はIELTS Overall 5.0(L5.0 / R4.5 / W5.5 / S4.0)で、低めのレベルからのスタートでした。
入学当初はとても不安でしたが、先生方のサポートと周囲の雰囲気に助けられ、少しずつ慣れていきました。
授業スタイルと多様なクラスメイト
授業は文法の復習に加え、ディスカッションやプレゼンが中心のアウトプットする機会がとても多い印象で、日本の学校とは全く異なる学習スタイルでした。そのほかにも、大学生に必要なアカデミックな文章の作り方やレポートで引用する際に必要なAPAの書き方などの実践的なものがとても多かったです。
クラスには大学進学を目指す学生のほか、社会人や主婦など幅広い層の人々がいて、「英語を学びたい」という共通の目標に向かって協力し合う温かい雰囲気がありました。さらに、アジア、中東、東欧など多様な国籍の人たちと一緒に学べたことは、語学だけでなく文化的にも刺激的な経験となりました。
学費の負担と進級後の変化
低いレベルでは授業数が多く、その分学費も高めでした。途中で語学コースを辞め、英語スコアでの入学を目指す人もいましたが、私は大学環境に慣れることを優先して継続しました。
上級クラスでは、専攻科目の単位を先取りできる制度もあり、将来の準備につながるとても有意義な期間になったと思います。
Pathwayを選んで良かったこと
結果としてこの大学附属のPathwayプログラムを選んでよかったと思っています。このコース期間を通して、大学の施設や仕組み、相談窓口の使い方などを事前に理解できたことは、進学後にとても役立ちました。特に私は、新しい環境に慣れることに不安があったため、語学コース期間中に学校に慣れるためのサポートが手厚かったことはとても助けになりました。たとえば、キャンパスイベントへの参加が授業内に組み込まれていて、自然に学校生活に溶け込めるよう配慮されていました。また、わからないことや困ったことがあっても、先生たちが親身にサポートしてくれたうえ、専攻が違っても助け合えるクラスメイトとのつながりがあったことで、「ひとりで頑張らなければ」と気負わずに安心して学ぶことができました。
ゼロからのスタートは大変ですが、大学附属の語学コースは「カナダの大学生活をスムーズに始めるための慣らし期間」として、非常に価値があると感じています。