カナダ高校留学の魅力!日本とは違う選択科目と学び方を徹底解説

カナダの高校は、日本の高校と大きく違い、選択科目(Elective)の種類がとても豊富です。自分の得意な分野や将来の目標に合わせて自由に科目を選べるのが、カナダの高校教育の大きな魅力の一つです。
たとえば、芸術やスポーツ、国際教養、コンピュータ、さらに大学進学に有利なAP(Advanced Placement)と呼ばれる特進科目など、幅広い分野から学びを選ぶことができます。
この記事では、日本の高校と比較しながら、カナダならではの選択科目や高校の特徴、カナダの高校卒業後カナダ大学に進学する際とても便利なシステムなどについてご紹介します。
カナダ高校留学を考えている方は、ぜひ参考にしてください!
カナダの高校の仕組みと特徴
まずはカナダの高校の仕組みについて基礎的なことをご紹介します。学年制度や時間割の決め方に至るまで、様々なことが日本の高校とは異なるのでしっかり把握していきましょう。
学年制度
カナダの高校では、日本と違ってGrade(グレード)制と呼ばれる学年制度が用いられており、以下のような学年分けになっています。
Grade 1(小学1年生相当)〜 Grade 12(高校3年相当)
地域や州によって、中学校にあたるMiddle School(ミドルスクール)がある場合とない場合とに分かれたりと、国や州として学年制度が統一されていないところも日本とは違うユニークな特徴です。
ちなみに、留学先として人気なBC州(バンクーバーがある州)では、下記の画像のようにGrade 8〜12の5年間が高校(セカンダリースクール)となっているエリアが多いです。
必修科目と選択科目の違い
カナダの高校では、必修科目(Required Courses)と選択科目(Elective Courses)の2つがあり、それらを自分で組み合わせて時間割を作ります。
- 必修科目:英語、数学、社会、理科、体育 など、卒業に必要な基本の科目
- 選択科目:芸術、音楽、コンピュータ、スポーツなど、自分の興味で選べる授業
時間割の決め方
カナダの高校では、毎年「選択科目申込フォーム」が配られます。フォームには学年ごとに決められた必修科目があらかじめ記載されており、生徒はそのほかに自分の希望する選択科目を決められた数だけ選び、優先順位も書いて提出します。
その後、学校側が時間割を作成し、完成したものが配られます。ただし、人気の科目は定員オーバーや、他の科目との時間が重なる場合もあり、必ずしも希望通りの時間割になるとは限りません。
どうしても変更したい場合は、専用のカウンセラーに相談できます。空き状況やスケジュール次第では、科目の変更可能です。
卒業要件(クレジット制)と選択科目の重要性
カナダの高校では、「クレジット制」という仕組みで卒業が決まります。
各科目ごとに単位(クレジット)が設定されていて、規定の単位数を取得すると卒業できます。
たとえば、ある州では以下のような卒業条件があります:
- 必修科目のクレジット取得
- 選択科目を含めた合計クレジット取得(約30単位前後)
カナダの高校の選択科目は、「Grade10レベル」「Grade11レベル」「Grade12レベル」といったようにレベルごとに分かれています。そのため、例えばGrade12レベルの科目を取りたい場合、その前に10年生・11年生レベルの基礎科目を履修しておかないと取れません。
このような仕組みがあるため、1年生(Grade 8)のうちから計画的に選択科目を選ぶことが大切です。特に将来、大学や専門分野に進みたい場合は、必要な科目が何かを早めに確認しておきましょう。
カナダならではのユニークな選択科目
カナダの高校では、日本の高校と比べて選択科目がとても充実しています。自分の興味や将来の目標に合わせて、以下のような幅広い分野から授業を選んでいきましょう!
アート・クリエイティブ系
芸術や表現を学びたい人におすすめの科目です。実践的な内容が多く、作品づくりや発表の機会も豊富!
- Visual Arts:絵画、デッサン、デザイン、グラフィックアート
- Drama:演技、舞台制作、チームワーク
- Film & Media Studies:動画制作や編集、メディアリテラシー
- Photography:カメラの基礎から撮影技術、写真編集
- Music / Band / Choir:楽器演奏や歌唱を通じて、音楽の基礎と協調性
テクノロジー・STEM系(理系)
理系分野に興味がある人や、将来エンジニア・IT分野を目指す人に人気の科目
- Computer Programming:PythonやJavaなどの基礎から実践的なコード制作
- Robotics:ロボットの設計・制作・プログラミング
- Engineering:ものづくりや構造設計、創造的な問題解決
- Environmental Science:地球環境や持続可能性、自然科学
スポーツ・健康系
体を動かすのが好きな人や、アウトドア・リーダーシップに関心がある人にぴったりの科目
- Outdoor Education:キャンプやハイキング、サバイバルスキル
- Sports Leadership:チーム運営やコーチング、リーダーシップスキル
- Fitness & Health:体の仕組みや健康管理、フィットネスプログラム
国際・多文化系
多文化社会のカナダならではの、国際理解や異文化交流を深める授業
- Languages:第二外国語:スペイン語、フランス語、中国語 など
- Indigenous Studies:カナダの先住民の歴史や文化、社会問題について
- Global Issues:世界の課題や平和について
AP(Advanced Placement)科目
カナダの多くの高校では、AP(Advanced Placement)と呼ばれる、大学レベルの高度な授業を選択できます。APは、アメリカやカナダの大学進学を目指す学生に非常に人気があり、将来の進学・奨学金に有利な科目です。ただ様々な条件があるので要注意です。
AP科目の主な特徴
- 大学の授業レベルの内容を高校在学中に学べる
- 授業内容や試験は、他の科目より正式かつ厳格
- 成績上位者は、その科目の大学1年次単位が免除される場合がある
- APを多く履修・好成績を収めると、奨学金が受けやすくなる
- 授業料は、通常の選択科目よりやや高め(州や学校によって異なる)
- 履修には、通常Grade12レベルの基礎科目の修了が必要
- 高校によってはAPがないまたはAP科目の選択肢が少ない場合がある
代表的なAP科目
- AP Calculus(微積分):数学が得意な学生向けの大学レベルの数学
- AP Biology(生物学):医療・サイエンス分野志望者に人気の科目
- AP Psychology(心理学):人間の心と行動を科学的に学べる実践的な授業
- AP Computer Science(コンピュータ科学):プログラミングやITスキルを本格的に身につける
APは難易度が高く、一定の学力・英語力が求められますが、その分、大学進学や将来のキャリア形成に大きなプラスになります。
留学生にもおすすめの選択科目
これまで種類豊富なカナダの高校の選択科目を紹介してきましたが、その中でも留学生におすすめな科目をご紹介します!
1. ESL (English as a Second Language)
英語が第二言語である留学生向けの授業です。リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を基礎からしっかり学べます!
2. スポーツ・アウトドア系(Outdoor Education / Sports Leadership)
アクティブな授業を通じて、自然と友達ができるチャンスがたくさんあります。スポーツやアウトドアは言語の壁を気にせず交流できるのでおすすめです!
3. 芸術系科目(アート・音楽・写真・映像 など)
アートやクリエイティブ系の授業は、言語の壁を越えて自分の表現力を伸ばせます。英語が完璧でなくても、作品づくりや実践中心の内容なので挑戦しやすいのが魅力
実際にカナダの高校を卒業した留学生も「選択科目は友達作りにぴったり」とおすすめしています!以下の動画では、カナダの高校を卒業してカナダの大学に進学した卒業生が、おすすめの選択科目についても紹介してくれているので、ぜひご覧ください⬇︎
カナダの高校で自分だけの学びを楽しもう
カナダの高校は、日本と違い、自分の「好き」や「得意」を活かせる自由な学びの環境が整っています。芸術、スポーツ、IT、環境学などさまざまな分野に触れられるのが魅力です。
留学前に、自分が興味のある分野や、将来につながる学びを考えておくことが成功のポイントです。また、選択科目の内容や種類は学校ごとに異なるため、事前にしっかりリサーチするのがおすすめ!
もし「どんな科目が自分に合っているかわからない」「学校選びで迷っている」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。あなたにぴったりの学び方や進路を一緒に考えるお手伝いをしています!